2010年02月28日

音景 L 012 銭湯・いらっしゃいまし

onkeiLOGO01.jpg



音景

深夜の銭湯に手際よく そして寡黙に掃除をする音が響く
手洗いされたカランの整列した様子は 凛として小気味いい

体の脂は一晩おくと落ちにくくなるので
ここでは 閉店後すぐに浴槽を洗うのだそうだ

手入れに手間のかかる木桶を使っていることからも
衛生管理への意識の高さを感じる

昼過ぎから始められる開店準備
黙々とボイラーに薪が放たれ バシッとはじける音が大きく響く

番台の女将さんが
ここは明治41年から続いているのよ
と笑う

勧められるままに湯を浴びる
夕べのうちに張られた井戸水が まさに「適度」に温められていて
冬の冷えた体にやさしい

番台からのやさしい声と お客さんたちの会話
今は少なくなってしまった 昔ながらの庶民の社交場
裸の付き合いというのは いいものだ

いつまでも残しておきたい風景 音景 銭湯・いらっしゃいまし(L012)


協力:稲荷湯(東京・北区滝野川)


Directed by Liaison 2010.2.28

(C)2010 Lop-Pow All rights reserved.
ラベル:音景 銭湯
posted by ラップパウ at 23:21| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | Liaison | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする